モラルハラスメントについて

働く人の約9割がモラルハラスメント(以下、モラハラ)を原因として心療内科を受診していると言われています。モラハラとは、個人に対する精神的な攻撃であり、「相手を破壊しようとする変質的な意図のもと、相手の心を揺さぶり、その感情をもてあそび、傷つける行為」として定義されています。

特に上司からのモラハラは、部下を人として尊重せず、乱暴に扱い、強い圧力をかけたり、口汚く罵ったりするなど悪質なものが多く見られます。人間関係の悩みにより、眠れなかったり、頭痛や手足のしびれ、動悸やイライラ、呼吸の速まりなどの症状に悩んでいませんか?

心療内科では、こうした対人関係に起因するストレスを「適応障害」として治療します。しかし、こうした状況の根本的な原因は、モラハラを行う上司の問題であり、その多くは「自己愛的な傾向」を持つ人物であるとされています。こうした加害者は本来、罰せられるべき存在です。

実際にフランスではモラハラに対して法的な取り締まりが行われており、加害者には罰則が科されています。日本でも早期に法整備が進み、安心して働ける社会が実現することを願っています。